9月のセミが教えてくれたこと

query_builder 2026/09/07
9月のセミが教えてくれたこと

9月のセミが教えてくれたこと

この休日は少し涼しかったので、久しぶりに子どもと公園で遊びました。

ついこの前まで、外に出れば汗が噴き出すような暑さだったのに、その日は風が強く少しひんやりしていました。


空気の中から、夏の気配が少しずつ消えている。

「ああ、秋が来たんだな」

そんなことを感じる一日でした。


すると、どこからかセミの声が聞こえてきました。

9月の公園に響く、たった一匹のセミの声。


盛夏のころなら、あちらこちらから聞こえていたセミの大合唱。

それに比べると、今聞こえてくる声は、なんとも寂しげです。

いや、寂しいというより、まるで泣いているようにも聞こえました。


「今まで、どうしてたんやろ」


その声を聞きながら、ふと思いました。

「このセミ、今までどうしてたんやろ?」

セミが一斉に鳴いていた8月。

あの大合唱の中には、このセミはいなかったのかもしれません。

もしかすると、まだ土の中にいたのだろうか。

地上では仲間たちが一斉に鳴いている。

その声を、土の中で聞いていたのだろうか。

「もうみんな出ていったのに、自分はまだなんや」

そんなことを思ったのだろうか。

それとも、


「自分には自分の時期がある」


と、ただ静かに土の中で過ごしていたのだろうか。

もちろん、セミが何を考えていたのかは分かりません。

でも、そんなことを考えていると、人間も少し似ているなと思いました。


人には、それぞれの季節がある


周りの人がどんどん前に進んでいるように見えるときがあります。


仕事で結果を出している人。

新しいことを始めている人。

元気に活動している人。

SNSを見れば、楽しそうに毎日を過ごしている人たちがたくさんいます。


そんな姿を見て、

「自分も頑張らなければ」

「自分だけ遅れているんじゃないか」

と思ってしまうことがあります。


でも、季節はみんな同じようには進みません。

桜が咲く時期も違えば、花が咲くまでにかかる時間も違います。

夏の終わりに咲く花もあれば、秋になってから咲く花もあります。


セミだって、みんなが同じ日に地上へ出てくるわけではありません。

早く出てきたセミもいれば、遅れて出てきたセミもいる。

それぞれに、それぞれの時間があります。

人間もきっと同じなんだと思います。


身体にも「自分の季節」があります


これは、身体についても同じことが言えるのではないでしょうか。


「早く元気にならなければ」

「まだ痛い。どうして治らないんだろう」

「前はもっと動けたのに」


そんなふうに、身体の不調に焦ってしまうことがあります。

もちろん、痛みや不調が続けば、不安になるのは当然です。

できるだけ早く楽になりたい。

それは誰だって同じです。


でも、身体は機械のように、

「ここを直したから、明日には元通り」

とはいきません。

長い時間をかけて疲れがたまっていたり、生活リズムが崩れていたり、季節の変化についていけなかったり。

身体が本来の調子を取り戻すまでには、その人なりの時間が必要なことがあります。


だから、

「まだ治っていない」=「何も変わっていない」

とは限らないのです。


痛みが少し軽くなった。

朝、少し起きやすくなった。

食欲が少し戻った。

眠れる日が一日増えた。

以前より疲れが残らなくなった。


そういう小さな変化の中に、身体が回復へ向かっているサインが隠れていることがあります。


「まだ終わっていない」


9月の公園で、たった一匹で鳴いていたセミ。

もう夏の大合唱は終わっています。

仲間の声もほとんど聞こえません。

それでも、そのセミは鳴いていました。

「ここにいる」

と。


もしかしたら、その声が誰かに届くのかもしれない。

もしかしたら、もう間に合わないのかもしれない。

それでも鳴いている。


その姿を見ていると、

「まだ終わっていない」

という言葉が浮かんできました。


遅くてもいい。

立ち止まってもいい。

周りと同じじゃなくてもいい。

自分の季節は、自分のペースでやってくる。


そんなことを、9月のセミから教えてもらったような気がします。


焦らず、身体の声に耳を傾ける


身体の不調も、焦らなくていいのかもしれません。

もちろん、放っておけばいいという意味ではありません。

身体が出している「しんどい」「疲れた」「休みたい」という声に気づいてあげること。


そして、その小さな声に合わせて、少しずつ身体を整えていくこと。

それが大切なのだと思います。


鍼灸も、身体を無理やり変えてしまうものではありません。

その人の身体が本来持っている力が働きやすくなるように、身体の状態を見ながら整えていく。


だからこそ、同じ症状であっても、必要なことは人によって違います。

早く


元気になる人もいれば、ゆっくり時間をかけて整っていく人もいます。

大切なのは、人と比べることではなく、


「今の自分の身体は、どんな声を出しているのか」


に気づくことなのかもしれません。


「ここにいる」という身体の声


私たちの身体も、いつも何かを伝えてくれています。

疲れた。

眠い。

重い。

痛い。

食欲がない。

なんとなく元気が出ない。


それは身体からの小さな「ここにいるよ」という声なのかもしれません。

忙しい毎日の中では、その声を後回しにしてしまいがちです。

でも、身体が出している声を無視し続けるのではなく、少し立ち止まって耳を傾けてみる。

そして必要なら、身体を整える時間をつくる。

それだけでも、身体との付き合い方は少し変わるのではないでしょうか。


昨日、公園で聞いた一匹のセミの声。

夏の終わりの静かな公園に、

「ここにいるよ」

と、一生懸命響いていました。

私もその声を聞けたことを、大切にしたいと思います。


そして、身体のことで頑張りすぎている方にも、

「焦らなくても大丈夫ですよ」

と伝えられる治療院でありたいと思っています。


あなたには、あなたの季節があります。

今は少し立ち止まる時期なのかもしれません。

まだ動き出す準備をしている途中なのかもしれません。

それでも大丈夫。


遅くてもいい。
自分のペースでいい。


そして、まだ声を出せるのなら、


「ここにいる」


と、自分の身体の声を大切にしてあげてください。

身体の声に耳を傾けながら、少しずつ整えていきましょう。


そのお手伝いを、鍼灸を通してできればと思っています。


おかだ鍼灸マッサージ院こころ堂


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おかだ鍼灸マッサージ院こころ堂

住所:兵庫県伊丹市西野2丁目2

電話番号:072-777-1213

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